Seventh-Note From Hawai'i 丸山嘉久 本人による収録曲アレンジ解説



01 《Ha'a Hula 》  Loyal Garner
多くのハワイアンシンガーの中で、特に好きなシンガーが Loyal Garner。
彼女の歌声や歌い回しを聴いてハワイアンソングに目覚めたと言っても過言ではない。なので、トリビュートの意味も含めて、
このアルバムには Loyal Garnerが歌っていた曲の中の3曲が収録されている。  まずは、この Ha'a Hula。Loyal Garner
自ら作ったこの曲のアレンジを崩す事なく、テンポとリズム隊の変更を中心に多少のブラス、ストリングス、ギターを入れて
エッジを少し立てる位にとどめた。かなり原曲に近い形になっている。


02 《Ke Aloha 》 Lei Collins & Maddy Lam
この曲はメロディが大好きなので、敢えて丸山嘉久の最も得意とする曲調に前々からアレンジしたかった曲。
ベースライン(特に頭)は自分なりにかなり気に入っている。
ちなみに、バンプに相当する場所でのティンパニの”ドコドン”は、実はユーミンの曲”DESTINY”に入っているティンパニをイメージしている。


03 《Ka Poli O Waimea 》  
この曲は2006夏に”ひろみちゃん”こと竹本ひろみ氏とFM東京の番組内でデュエットした曲。 今回、LIVEでは歌わない曲を
1〜2曲入れようと考えていた為、この曲をピックアップした。
Kaipo Hale本人による Ka Poli O Waimea は、Cazimero Bro.
が入っているのか物凄い事になっている。 特にイントロの部分では、チャントと男性クワイアーとの絡みがかなり聴かせてくれる
(多分 Cazimero Bro. が得意とする) 曲なので、非常に悩んだが敢えて空間系にしてみた。
3本のギターとエレピがメインで構成してあり、それぞれ違うストロークにしてコーラスワークは一切入れないという形を取った。
ちなみに、イントロ部分のエレピは、前々から使いたかったフェンダーローズピアノ系の音色にしている。
また、間奏の部分ではどうしてもBlues Harpの響きが欲しかったので、SWAMPSはっと君に電話を入れた。
思い立ったが吉日の様にお願いしたにも関わらず、イメージ通りに吹いてくれた事に感謝している。


04 《Summer Queen 》 Yoshihisa Maruyama
丸山嘉久のオリジナルソング。全てはBlue-Moon時代に作っていた楽曲と今も
変わらないこの曲調から始まっている。 FMレディオ湘南 "丸山嘉久のWai's Moon" (2006.1〜2007.5)番組オープニングテーマ曲
として使用した。  今回のアルバム収録にあたり、ベースラインを大幅に変更している。

05 《Pua 'Olena 》  Jimmy Kaholokula
ジャジーな雰囲気の曲が作りたくてこの曲を選んだ。 イントロ等のコード進行はハワイアンソング
ではいつもお世話になっている高橋己喜夫氏と2人でギターを抱えながら 世間話をしていた時に偶然出来た。
ピアノのラインはジャズピアニストの寺下誠氏を軽くイメージしている。


06 《Mokihana Lullaby 》  Loyal Garner & Louis Kanakahi
このアルバムのLoyal Garner 作 2曲目。この曲はローナ・リムが歌っていることでも有名であるが、ドラム音色を往年の
名機ローランドTR909にしてみた。丸山なりの味は出せたかなと思う。
また、ハワイアンソングには珍しいメロディラインなので楽しみながら作った覚えがある。なお、後半の盛り上がりを考え、
メロディラインを段々高くなるファルセット(裏声)に変えたのだが、これが裏目に出るかの様にいざ歌入れという際に酸欠を呼び、
レコーディング中は幾度の取り直しも含めて終始クラクラしていたという曲。


07 《Waikiki》   Andy Cummings
この手の曲は、沢山のアーティストがカバーをしているだけあってその分アレンジされている事も勿論多い。
へたにやりすぎると野暮ったくなってしまう(いわゆる火傷をする)危険性があるので、コーラスに力を入れるだけにとどめた。
当初、このCDに収録するのを止めようと思ったが、ブーイングが出るのを恐れての収録となった。


08 《Hawai'i 》Harb Ohta  
KONISHIKI氏が自身のアルバムに収録している。この曲もハワイアンソングの部類なのか?と思う様な素晴らしいメロディライン
だったため丸山も飛びついた。ベースは、好きでしょっちゅう使用しているシンセベースにし、ドラムやコーラスワークを中心に全てに
凝ってみた。そんな訳で楽曲制作の時間がどんどん長引く中、いつの間にかKONISHIKI氏に対して
対抗意識が芽生えた曲でもある。更に、この曲の作者がハーブオータ氏だった事はつい最近になって知った。


09 《Wailele O 'Akaka》('Akaka Falls) Helen Parker  
実は、HAWAI'Iへ行く時まではハワイアンソングは2曲しか知らなくて、その内の1曲だったのがこの’Akaka Falls。
持ち歌が2曲しか無いのに行ける勇気を今となっては恐ろしくも感じるが、その当時は必死だった。
更に、何処へ行くにもこの曲を歌っていた様な気がする。  本来この曲は3拍子で構成されているが、4拍子に変更しているのは、
一拍分長くバラード感を生む為である。 (後半の転調に次ぐ転調は、Keali'i Reichel氏のAkaka Fallsを聴いての引用である)


10 《Waikaloa》 John P. Watkins & Laurel Alicia Bay  
本格的な丸山嘉久アレンジハワイアンソングの第一号となった曲。かなりの時間をかけて作り上げたこの曲は、80'sの雰囲気と
ハワイアンソングにはありえないであろうスラップベース(チョッパーベース)で構成したいが為に、まずドラムを入れる事から始まった。
更に、コード(和音)もジャズコードを織り交ぜる等、自分なりに手を加えたつもりである。 当初、転調はしていなかったが、
山内(Alani)雄喜氏に聴いて貰った所、”転調してみたら?”と助言をしてくれた。 そうしてこの Waikaloa が出来たのである。
大袈裟かもしれないが、この曲が自分で納得の行く出来上がりでなかったならきっとハワイアンソングを歌っていなかったかもしれないが、
かれこれこの曲を歌ってもう3年になる。


11 《Kipu Falls 》(INST) Yoshihisa Maruyama  
ギタリストでもない丸山がどうしてこのINSTを入れたかと言うと、全く意味はないが、一服の清涼剤になってくれればと ただ思った
だけである。ハワイアンにはスラッキーギターという領域があるが、そのスラッキーギターは全然弾けないので こういう形になった。
この曲は、”海でも山でもお部屋でも”オールラウンドで聴いて貰いたいが、本人としては森の中をイメージしているので、曲題は、
”カウアイ島が好きで…”とLiveでは良く言っているそのカウアイ島にあるKipu Fallsに決めた。


12 《Ku'u Lei Awapuhi 》(Magic Island) Emily Kekahaloa Namau'u Taylor  
Loyal Garnerも歌っていた Ku'u Lei Awapuhi ( Magic Island )。曲としてはHapaの唄う Ku'u Lei Awapuhi も有名だが、 こちらは
Magic Island ではないので、やはりLoyal Garnerを聴いてアレンジを始めた。この曲は、クラシックもろくに知らないのにどうしても
シンフォニックにしてみたいという無謀な中で進んで行き、案の定ストリングスパートに泣かされた。
雰囲気だけでも伝わってくれればと思う。  まあ、丸山嘉久のストリングスアレンジはこんな程度なのだが、いつかは本物の
”なんとかシンフォニー”をバックに唄ってみたいものである。


《-NEO- Ka Uluwehi O Ke Kai 》Edith Kanaka'ole *Bonus Track  
HAWAI'Iへ2曲しか…のもう一曲がこの Ka Uluwehi O Ke Kai。この曲も ’Akaka Falls と同様、何処へ行くにも歌っていた気がする
思い入れの強い曲。  すでにこの曲は "Pua'Iliahi" のPrivate CDに収録しているのだが、実は、HAWAI'Iから戻ってすぐにアレンジに
取り掛かった時点で2パターン出来ていた。
所が、こちらの方はあまりにもかけ離れ過ぎて行ったため、ある意味お蔵入り状態となった。  4年の歳月を経て今回なぜ収録
したかと言うと、単にこちらのアレンジの方が好きだからである。なので、曲題も頭に-NEO-が付いている。このヴァージョンは、
LIVEでの演奏は全くしないが、丸山は常日頃からこんなアレンジや楽曲制作を考えているんだなと思って頂ければ幸いである。  
ボーナストラックとしたのは、当初のアルバムコンセプトには入っていなかったのと、LIVEにいつも来てくれる方々やこのCDを
聴いてくれる方々への感謝の気持ちも込め、また、”丸山嘉久からのおまけ”という軽い気持ちで聴いて欲しいという願いから
新しく録音し直した。
ただ、おまけであっても、コーラスワークだけで8編声24トラックもの楽曲になっている事を付け加えておく。